『しあわせの理由』(グレッグ・イーガン著 山岸 真編・訳、ISBN:415011451Xbk1
先日届いた本の一冊。私が最も脳を揺さぶられた『宇宙消失』(ISBN:4488711014)のグレッグ・イーガンの著作ゆえに、送ってもらった。
感想は…、まさに解説にもあったのだけど、相当に“小説”してるなー、と。そういえば、『祈りの海』もだいぶ小説してたな。短編の方が小説になるというのも、不思議なものだが。

『宇宙消失』では、ガジェット、アイディアを楽しんだ(そういえば、内容はあまり覚えていないな。ただただ、そのアイディアが圧巻で。)のだけど、もちろん「その技術・その世界で、人はどう感じ、どうなるのか」という、“人の心”に光を当てる(これが小説でしょう)方向もあるわけで。この比重が大きい作品が収録されているように思った。

お気に入りは、本のタイトルにもなっている『しあわせの理由』ですね。脳内化学物質、そしてネットワークによる“しあわせ”の発現、そしてその“自分”との関わり…。刺激的でした。