もうひとつ。
先週末、研究室のゼミ(文献紹介)を終えた。なぜか今年度のトップバッター。外様なのに。「(この研究室は)やらないんすか」という話をすると、「じゃ、君から」ということで。
「ここのやり方も知らないのだが…」とも思ったが、それ幸いと「自分らしく」、勝手に(いや、ちゃんと、いつものやり方は確認して踏襲したが、その上さらに、ということ)やらせて頂いた。
この研究室の「いつものやり方」は、「その論文では何をやっているのか」のみを追いかけているようだが、私の好みは「それまでに何が明らかになっていて、それに対してこの論文ではどういうアプローチがなされているのか」であり、ようは「バックグラウンド+一点豪華主義」である。(ただし、教育的効果として、若い頃は「その論文で何をやっているのか」をしっかり読めるように修練することも重要である。研究室に、Dコースもほとんどいないので、そのやり方はそれで意味があるだろう。)
というわけで、1987年のnobel lectureからスタートし、nature system、そのmimetics、artificialの試みの歴史を解説し、最近の展開を紹介し、今回の論文の位置づけと意味を述べる。(ここまでやらないと、分かるまいと思われた。)
バックグラウンドで1時間半ほど、論文で30分ほど。雑誌会でpower pointを使ったのなんて、初めてだよ。
学生さんの食い付きは、実に悪かったのだが(資料(スライドのプリント)を配付したのが間違いだった。「メモをとれるように」と思ってのことだったが、どいつもこいつもそればかり見ていて、こっちをみやしねぇ。)、エライヒトからはいろいろと補足を頂いて、こちらは勉強になった(向こうの力も多少分かった)