『地球から宇宙へ』(アイザック・アシモフ著、山高昭訳、ISBN:4150500223bk1
『時間と宇宙について』(アイザック・アシモフ著、山高昭訳、ISBN:4150500231bk1
『生命と非生命のあいだ』(アイザック・アシモフ著、山高昭訳、ISBN:415050024Xbk1

(書影がない…。bk1にはあるのに…。)
アシモフによる科学エッセイ集。1巻に感激して、続きを入手した。感想…、どれもとても面白い、としか書けないな。何せ、幅広すぎて、一つ一つは…。ま、やってみよう。
『地球から宇宙へ』では、地球の地形に(ひねくれた視点から、これ重要!)思いをめぐらし、数学・化学・量子力学天文学などなどに日常の視点から切り込み、“実感”を与えようとする。「SFの価値が、いかなる点にあるのか」という考察や、「化学者の姿」とか、「素粒子論・宇宙論が、まだこれらを明らかにしていない時代だったんだなー」とかいうあたりが個人的にはヒット。
『時間と宇宙について』では、まず天文学を中心として、日月年という暦や、太陽系の惑星・衛星の姿などを浮き彫りにする。また、物理・化学などのトピックスについて、やはり日常に例をとり、理解しやすい方法で解説がなされる。そうそう、驚いたのは、「動物の寿命と、累積呼吸数・心拍数などの関連」についてのトピックス。こんなに昔(約40年前)から、言われていたのか。私がこの話を初めて知ったのは、『ゾウの時間ネズミの時間』(ISBN:4121010876)で、その時は、比較的最近言われ始めたたことなのかなーと。そういえば、最近、『マンガサイエンス』でも取り上げていたなー。
『生命と非生命のあいだ』は、いくつかの章からなる。「生命・精神に物質に着目してせまる」、「化学(水素)や物理(レーザー)などなどに関して科学技術の解説」、「惑星の進化など、天文学に関する解説」、そして想像の翼を広げ「地球以外に存在した場合の、さまざまな生命体の姿」、そしてそして 再び「SFの価値はどこにあるのか」。そうそう、有名なSFの大御所の言葉、「SFの十分の九はクズであります」が紹介されていて、おぉ、これか!と。