njin2004-01-25

『放浪の戦士』(茅田砂胡著、ISBN:4125002606bk1
『黄金の戦女神』(茅田砂胡著、ISBN:4125002657bk1
『白亜宮の陰影』(茅田砂胡著、ISBN:4125002762bk1
『空漠の王座』(茅田砂胡著、ISBN:4125002894bk1

デルフィニア戦記の1から4巻。普通に、いい話でした。とくに3巻とか。泣ける。作者もあとがきで、「笑えるというお手紙をいたたくけど、どこが笑えるのか分かりません」と、書いているが(いや、分からないではないのだけど…)。
が…、ウォルがリィにおんぶに抱っこで、頼りっぱなしの足引っ張りまくり。確かに、気持ちのいい男ではあるが…、「お互いに相補って、1プラス1以上の存在となる」というコンビかと思っていたので、その辺、いただけない。
ま、『スカーレットウィザード』も、1巻を読んだときは同様の感想を持ったが、読み進むうちに「二人の」活躍が現れたことを思うと、こちらも、この先変わっていくのかなぁ。
あと、不満といえば…(ちょい、ネタばれになるけど)。結局、血筋、血筋をいうのは、いかがなものか。いや、それを根本にする時代背景・設定の中、登場人物の葛藤があり、ラストのオチへとつながっていくわけで、ちゃんと成立しているのだけど。個人的には、『アルスラーン戦記』のような展開の方が気持ちいい。(ま、あれは著者の理想が反映しているのだろうからな、銀英伝といい。そういや、アルスラーンの続きはどうなっているのだ?)