■

『ある日、爆弾がおちてきて』
（古橋 秀之　著、電撃文庫、ISBN:4840231826）
　
　
　
　
　
a reader meets a book、とか思ってしまった。著者と作品の双方に何の情報も持たず、店頭でなんとなく気になったから買ったのだけど、すっかり引き込まれてしまった。
　
これは短編集で、表題作を含む７つの作品が収録されている。内容は、a boy meets a girlな物語であり、ここに“時間”のアクセントが加わる。ある作品は過去の、ある作品は未来の、本来出会わない二人が非日常の現象で出会い、または再会し、またあるいは繰り返す…。（個人的に、『ターン』、『スキップ』、『リターン』を思い出しながら読んでいた。）
　
そこに込められた思い・展開に、ほろっときたり、にやっとしたり。いやー、楽しみました。
　
というわけで、とても気に入って、同作者の作品を買おうと思ったのだけど…。“めちゃめちゃに売れている作家”というわけでもないのかな。デビュー作は絶版のよう。三部作の完結編を売っているのに、その前が絶版って…。いや、古本を手配したけど、作者さんにフィードバックしないじゃないですか。
　
本作を読んで、相当売れているのだろうと思っただけに、意外である。